今年の3月、ケベック州の20万人の学生がストライキを敢行、夜の街を彷徨しはじめた。「ケベック学生の春」と呼ばれるこの出来事は、学費75パーセント値上げにたいする反乱であり、なにより大学無償化の闘争である。イギリス、チリ、ケベック州。大学無償化をめぐる問いは、世界の大学の上空を舞っている。そして日本。3月17日、外務省は、高等教育の段階的無償化を定める国際人権規約の条項について、30年にわたった留保を撤回する方針をかためた。大学は無償になり、闘争はあらたな段階へと突入するだろう。すなわち、ここ30年間に大学に支払われた全学費の払い戻しを要求する闘争である。
この30年間、資本主義下の大学のツケはすべて学生にまわされてきた。借金漬けにされた若い学生がどれだけ悲惨な目に合おうとも、大半の大学教職員は知らない顔をしてきた。学生が年を追うごとにルンプロ化していくありさまを見て、ある教師は学生の教養のなさをわらい、ある教師はそれを学生運動の不在のせいにしてかつての学生運動を勝手になつかしんだ。これらは、資本主義下の大学――大学とはコミュニズムである――のツケを学生というサバルタンに押しつけて、ツケ自体をなかったことにしようとする国家主義的キャンペーンの一環であった。この30年間の大学が教員による現実否認のプロセスの場であったとすれば、この30年間、ルンプロ学生はあくびをしながら教員による現実否認の相手をしなければならなかった。もう十分だ。資本主義は資本主義者へとおくり返し、大学は大学のコミュニズムへとおくり返さなければならない。「学生に賃金を」(矢部史郎)、コラボ教員に借金地獄を。だがさしあたり、われわれはここ30年間に大学に支払われた全学費の払い戻しを要求しよう。なにせ、これからの学生にはカネがいる。東日本を脱出しなければならない。病院に通わなければならない。ブラブラ(病)しなければならない。本を買わなければならないし、安全な食い物を買わなければならない。
この30年間、資本主義下の大学のツケはすべて学生にまわされてきた。借金漬けにされた若い学生がどれだけ悲惨な目に合おうとも、大半の大学教職員は知らない顔をしてきた。学生が年を追うごとにルンプロ化していくありさまを見て、ある教師は学生の教養のなさをわらい、ある教師はそれを学生運動の不在のせいにしてかつての学生運動を勝手になつかしんだ。これらは、資本主義下の大学――大学とはコミュニズムである――のツケを学生というサバルタンに押しつけて、ツケ自体をなかったことにしようとする国家主義的キャンペーンの一環であった。この30年間の大学が教員による現実否認のプロセスの場であったとすれば、この30年間、ルンプロ学生はあくびをしながら教員による現実否認の相手をしなければならなかった。もう十分だ。資本主義は資本主義者へとおくり返し、大学は大学のコミュニズムへとおくり返さなければならない。「学生に賃金を」(矢部史郎)、コラボ教員に借金地獄を。だがさしあたり、われわれはここ30年間に大学に支払われた全学費の払い戻しを要求しよう。なにせ、これからの学生にはカネがいる。東日本を脱出しなければならない。病院に通わなければならない。ブラブラ(病)しなければならない。本を買わなければならないし、安全な食い物を買わなければならない。
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