2010年5月30日日曜日

失業者たちのストライキ


フランスの失業者がストライキを開始した。
洒落や言葉あそびではない。
誰しも首肯するだろうが、
われわれが生きているのは世界=企業なのだ。
この世界=企業において、
失業者とは無賃労働に従事する労働者である。
世界=企業の組織的な搾取は以下のとおりだ。
失業者のストライキ、これぞ現代の真正なるストライキである。

解雇され、水道を止められ、ガス代や水道代を徴収され、
差し押さえされ、交通代自腹でハローワークに毎日行かされ、
路上や地下鉄で呼び止められ、
労働意欲があるふりをさせられ、
最低賃金の四分の一のために労働させられる。
私はなんとか切り抜ける
君はなんとか切り抜ける
奴らを紛糾させてやろう。

モチベーションのストライキ
同化へのストライキ
ゆっくりしよう
マネージメントは殺す
君は君自身のアントレプレナー
なんの代償もなくただ現金がほしい
雇用警察を武装解除しよう

マネージャーよりは失業者でありたい

という訳で、フランス各地で「失業者たちのストライキ」が
展開されているのだ。
雇用センターを「失業者たちのストライキ」が襲い、
占拠が頻発している。
また、レンヌでは40人がスーパーMonoprixで
自発的値引きを試みた


ともあれ。
ギリシャの蜂起が予示的=事後的に示すように、
企業=世界を滅ぼすことが肝心だ。

危機に踊らされてはいけない。
危機は資本主義そのものだからである。
企業=この世界をサボタージュしよう、ラッダイトしよう。

2010年5月25日火曜日

メトロポリス人類学2


 5月22日、アルジェリア北西部にあるモロッコとの隣接都市トレムセン。税関検査をふりきって車で逃走した19歳のモロッコの青年が追跡をうけ事故死、うわさはすぐに広まり、事故現場から3キロ離れたトレムセンのBal EL Assa地区の約1000人が現場に移動、税関の駐車場に停めてあった317台の車両を燃やした。
 これを蛮行というなかれ。治安弾圧と権力によるテロが横行するメトロポリスで、進行中の社会戦争を黙殺し、蜂起ひとつしない日常を安穏と送る人間こそ野蛮というべきである。少なくとも、車を燃やしたアルジェリアの1000人は隣国モロッコの青年の匿名の死にきっちり復讐できるほど洗練されているのだから。

2010年5月21日金曜日

PROPAGANDA POETICA




YFRさん、写真使わせていただきました!gsより。

2010年5月15日土曜日

メトロポリス人類学


 2010年5月12日、ニカラグアのマナワの学生たちの様子である。とても気になる映像だが、詳細は不明だ。ただし、映像にキャプションが付されてなくとも意味は読み取れる。なぜなら、映し出されているのが人類だからである。
 美術史家=人類学者アビ・ヴァールブルクによれば(うろおぼえだが)、人間の情動は襞やねじれとして表現される。その図像学的な象徴は蛇である。情動はたとえば、衣服の襞、たなびく髪の毛、反り返りねじれる身体、風にゆれる木々、さらには空を切り裂くイナズマに宿るのである。このヴァールブルクのようにメトロポリスの数々の出来事を見てみよう。本質からして腐った「情報」としてでなく。なにかが自分のなかでかすかに共振するのを感じるはずだ。

2010年5月11日火曜日

反ファシスト・反資本主義・蜂起教員(Greek2010)

2月6日 アテネで反ファシスト、反排外主義極右デモ

2月24日 ゼネラル・ストライキ
3月4日 アテネとテッサロニキでデモ(10,000人)、300名がアテネの財務省庁を占拠
3月5日 反緊縮政策デモ、警官隊と衝突

3月11日 第二回ゼネスト、反緊縮政策デモ、警官隊と衝突

4月23日 反緊縮政策デモ、警官隊と衝突
4月30日 教員デモ、財務省庁前で警官隊と衝突



5月1日 反緊縮政策統一デモ

5月4日 48時間ゼネラル・ストライキ開始(アテネ郊外で二つの占拠、300名がアクロポリスを占拠)
5月5日 アテネで20万人デモ、テッサロニキその他でデモ(議会前、都市全域で蜂起、銀行員3名が火災により死亡、当銀行取締役社長の到着のさいに乱闘、警官隊による家宅捜査・暴行・滅多打ち、百数名の逮捕)
5月6日 アテネでふたたびデモ、警察による治安強化弾圧
5月7日 11時半頃、ファシスト十数名による「自由の空間」(テッサロニキ?)への襲撃、撃退
5月8日 05時頃、ファシストによるテッサロニキのスクワットハウスへの襲撃、火炎瓶1本。午前中アテネExarchia界隈のアナキスト系スクワットハウスに警官が押入る、各地で「底辺」組合がデモ。アテネで拘束者の救援集会
5月9日 アンチファデモ(於テッサロニキ、300名)

VIVA!蜂起犬

2010年5月7日金曜日

ギリシア続報

ギリシア蜂起2日目の6日、国家による弾圧がエスカレートしている。以下はアテネExarchia地区にあるスクウォットハウス=ソーシャルセンターに警察が押し入った際の様子である。ひどい。ただし、これはただギリシア当局のみによる弾圧ではない。ヨーロッパの弾圧、IMFの弾圧、資本主義の弾圧であることを忘れないでおこう。










2010年5月6日木曜日

ギリシア犬


5月5日、ギリシアでゼネスト(公共セクター80%、民間セクター60%)が敢行され、路上はいつものようにモロトフの火に包まれたが(銀行員死者3名)、やはり登場してくれましたギリシア犬。
3名死亡という悲劇を受けてギリシアは悲しみに包まれているが、それをよろこぶ者もいる。それはギリシア当局であり、事件後すぐさま叛徒たちを「フードをかぶった殺人者の若者たちmurderer-hooded up youths」を呼んで大弾圧を開始した。はっきりさせておこう。この悲劇の一番の扇動者、それは被害者が働いていた銀行支店の店長である。彼は従業員に解雇の脅しをかけ、デモコースとなった沿道沿いの支店でゼネスト当日にもかかわらず働かせつづけたのだった。とまれ、死者を弄ぶのは昔から右翼と相場が決まっている。行けギリシアの犬たち!











2匹目が登場。1分38秒からに注目。

2010年5月2日日曜日

ギリシアで行こう!

 メーデー。ギリシアから聞こえてくる蜂起の音楽に耳を澄まそう。バルカン半島の最南端に位置するこの小国には現在、全ヨーロッパの重圧、ひいては全世界の重圧がのしかかっている。たとえば、当地で叫ばれているのは「IMF go home !」である。考えるべきは、統一通貨のもとで一国の経済が破綻するとはいかなる事態かということであり、そうした事態のもとで繰り返される民衆蜂起の意味である。かつてフーコーはイラン革命について「全世界の重みを取り除きたいと思う、素手の人々の蜂起」であると語った。それからおよそ30年、「全世界の重み」を感じているのは現在のギリシアであり、それを払いのけるためにギリシアの人々はまさに「素手の蜂起」に打って出ているのだ。このクソの世界に明日はない。ただこのギリシアにのみ未来のイメージは到来する。
 5月7日には不可視委員会『来たるべき蜂起』の邦訳も刊行されると聞く。燃え上がるのはギリシアばかりではない。