前回の記事で紹介したデモ(21日、fête de la cagoule)を前日にひかえ、「反カグール政令le décret anti-cagoule」が発布された。これにより、デモ等で故意に顔をかくした者には1500~3000ユーロの罰金が科されるという。これに対し、警察の組合が反発。「デモの最中に顔を隠した人間を拘束することなど不可能に近い」と。さらにフランス非政府組織「人権同盟」もまた、この政令を「解決しようのない問題を生じさせるグロテスクな措置」として批判している。
恥ずべきは、たとえば以下のような事態である。とあるデモの最中の出来事(『来るべき蜂起』より)。顔を隠して店のウィンドーを破壊する者がいた。いつものことだ。それがデモだ。だが、かれは一人のサンディカリストに詰め寄られ、覆いを剥ぎ取られてしまう。「顔を隠したりせず、自分のしていることに責任を持て」と。恥ずべきは、このサンディカリストのような人間である。「大義」や「要求」をメディアにアピールすることがデモだと勘違いしている連中。詩も撒けない、なさけない連中。デモとは、言葉を響かせること、身振りを伝播すること、そして共犯関係を広げること以外の何ものでもない。デモとは「コミュニケーションの爆発」なのである。明日、パリの路上はマスクをした連中で覆い尽くされるだろう。パリの街全体が共犯関係に入る。
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